日経VIは「びっくり指数」です!その事例を解説します
スポンサーリンク
4月18日に日経VIについての記事を書きました。
この当時は4月15日に日経平均終値が16848円、そして次の日4月16日の日経平均終値が16275円でした。
その時のチャートがこれ。
引用:日経平均株価(日経225) | マーケット情報 | 楽天証券
図の矢印がついた所が4月15日から4月16日にかけて500円以上も下落した様子です。
その時の日経VI指数のチャートがこちら。
この時に終値ベースで日経VI先物が4月15日は26.66ポイントだったのが4月16日には31ポイントになったというのは前回の記事でお伝えしたとおりです。
これを「びっくり指数」と表現した評論家がいます。言い得て妙。
その後の展開
その後、急速に株価が回復しましたね。
そこで面白い現象が起きています。
株価は急回復しました。
4月16日が底となり、一気に17500円を回復しています。
「4月16日に日経平均を買っておけば今頃・・・」
という思いは無しでお願いします(^^) タラれば鱈レバ。
このチャートのようになったのですが、これと日経VI指数を比較するとおもしろい現象が起きてます。
そのときに日経VI指数はどうなっているでしょうか?
もうすでに4月15日の日経平均株価の水準に戻っているどころか、4月15日よりも高周になっているということは、日経VI指数は26ポイントに戻っていると予想されるんじゃないかと思います。
ところが、実際の数値は・・・
なんと未だに30ポイント近くにいるのです!
今日の終値で29.09ポイントです。
日経平均株価が戻っているのに、日経VI指数は高くなったままなんですね。
何を暗示しているの?
VI指数はアメリカのVIXと呼ばれる恐怖指数を参考に作られたので、通常は日経平均が下落すると数値が上昇し、日経平均が上昇すると数値が下落します。
ところが、今は下がっていきません。
日経平均が上昇しているのに。
さあなぜでしょう?びっくりしたのにまだ冷めてないんです。
それは「市場参加者が『まだ何かあるかもしれない』と思っている」と思っている人がたくさんいるという証拠です。
↑
この「思っていると思っている」という日本語らしからぬ表現は、誤記じゃないですよ。
市場参加者が「こうじゃないかな」と暗示している指標として機能しているので、他人の予想を推測するために使えるんです。
それがインプライドボラティリティの役目なのですが、インプライドは直訳すると「暗示された」という意味になります。
暗示されたボラティリティがなぜか目に見える形でチャートになっているんです。
何かはわからないけど、「何かあるかもしれない」という心理が見えてきます。
今後はどうなる?
この日経VI指数はこの後何も起こらなければ徐々に低下していきます。
だいたい20ポイントあたりを目指して、上がっては下げて、下がっては上がっています。
こういう日経平均株価の動きに関係するけど、ただ上がるか下がるかだけじゃない市場の不安を数値にしたものを取引することが出来るのが、日経VI指数になります。
そしてその日経VI指数の算出のもととなっているのが、日経225オプションになります。
まとめ
市場の心理を数値で表しているのが日経VI指数。
今はまだ疑心暗鬼の状態にあると推測できる。
しかし市場心理を予測しても、そこから利益を出せるかどうかは別問題。往々にして市場の心理の逆を行くのが相場です。
なにもないときに突然黒田バズーカーを出すから市場がびっくりするんです。
いつ金融緩和するんだとみんながヤキモキしている時にバズーカーを出しても、高田純次のめざましバズーカみたいに恒例ネタになって終わりですよね。