最後はオプション

オプションに関係しないことが大半の雑記です

配当利回り3.8%のNGG株の利回りを7.6%にする裏ワザ

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アメリカ株のNGGという銘柄を知っていますか?

 

・・・知っていますか?と問いかけておきながら、私も知りませんでした(爆)

 

はてなブログで有名なアメリカ株配当投資家のたぱぞうさんの記事で知りました。

https://www.americakabu.com/entry/ngg

 

彼は記事を読むと2018年に株を手放しているようですね。

現在の株価だと配当利回りNasdaq.comのサイトによると3.86%のようです。

 

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引用:https://www.nasdaq.com/symbol/ngg

 

インカムゲイン狙いの投資スタイルなら、この3.86%を維持して配当マシーンを購入するつもりでNGG株を買うことになりますね。

 

ところが、この利回りを約2倍に引き上げる、魔法のような仕組みがアメリカ株にはあります。

 

それが株オプションを使ったカバードコールという投資法です。

 

バードコールをセットすれば利回りが7.6%に上昇

現在のNGG株は54ドルです。

54ドルの株を100株買うと5400ドルかかります。

配当額だけの利回りは3.8%

配当は下図のように夏季に2ドル、冬季に1ドルという感じでしょうか。

(配当のタイミングはたぱぞうさんのブログを参照してください)

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おおむね1株当たり年間3ドル程度の配当が得られそうなので、100株保有したことを想定してい利回りを計算すると

300ドル÷5400ドル=5.5%と計算できます。

Nasdaq.comのYeildと合わないのは、Nasdaqではそこまで配当が出ないことを意味しているのでしょうか。

3.86%の配当利回りを得るために必要な配当額は、

3.86%×5400ドル=208ドル

なので、夏季だけ配当が出ていることを想定しているのでしょうか。

コールを売って配当額を増やす

この配当額だけじゃ満足できない人は、55ドルのコールを売ってみましょう。

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おおよそ2.05ドルで売れそうです。(最終価格が2.05ドルなので)

アメリカ株オプションは100倍単位なので、205ドルが手元に入ります。

 

コールの満期の12月20日に、株価が55ドルを下回っていたら、このコール売りで得た205ドルは利益確定です。

でも、株価が55ドルを上回っていても、205ドルは利益確定です。

つまり株価が何ドルになっても、205ドルは配当のように確定益としてもらえます。

 

だから、カバードコールを売った金額を配当とみなせば、純粋な配当208ドル+カバードコールの配当205ドル=413ドルの配当が得られます。

満期に株価が55ドルを超えたら株を手放す

配当投資家とちょっと異なるのは、カバードコールをして満期に株価が55ドルを超えたら、この株はコールと相殺されて消えてなくなります。

でも、コール売りの205ドルは利益で確定します。

つまり配当マシーンのようにずっと保有し続けることができなくなるかもしれないのですが、配当利回りは向上します。

 

配当は合計413ドルで、投下資金は5400ドルなので、利回りを計算すると

413ドル÷5400ドル=7.6%

に向上しました。

 

しかも、ちょっとだけですが値上がり益ももらえます。

現在の株価が54.2ドルで、満期に55ドルを超えたら株が消えるので、0.8ドル分はキャピタルゲインが得られると考えられます。

0.8ドル×100株=80ドルのおまけつきです。

 

値上がりしたら株を手放してもいいじゃん!と思えるなら、配当投資をしている方にはカバードコールが向いていると思います。

まさに農耕型の育てる投資ですね。

https://2.bp.blogspot.com/-yexd4XTlwUI/WJahdXKisbI/AAAAAAABBfw/unk9KIDtdWYBRul0FpAF8ldg_h0Jr4IewCLcB/s800/taue_man2.png

アメリカ株では銘柄が山ほどありますので、

1.値上がり前に配当狙いの現物株保有をしてカバードコールをセット

値上がりしなければ満期で消えたコールの利益が確定して次の年もまたカバードコール+配当で利益を得る

2.もし値上がりしたら

株が成長していったので「サヨウナラ」して別な銘柄を探す

これだけの青写真を描いていればOKです。

こんな感じで、利回りを高めることもアメリカ個別株オプションなら実現できます。

犠牲にするのは値上がり益だけ

このカバードコール戦略は、現株を保有する以上のリスクは増えません。

でも、こんなメリットがある投資は、何かを差し出さないとリスクリターンの原則から成り立たないと思いますよね?

実は、この戦略は「値上がり益」を放棄しています。

55ドル以上値上がりして成長することを放棄することで、その放棄分を205ドルのオプション料で先取りしています。

だから、「この株は右肩上がりで上昇するぜ!」という確信があればカバードコール戦略は取る必要がありませんが、どちらかというとインカムゲイン、配当投資を狙っているなら、実はやらない手はないんじゃないかと私は思います。

まとめ

株価が上がるか下がるかわからないんだったら、そもそも値上がり益を放棄するだけで利回りが約2倍に増える戦略がカバードコールです。

追加で引き受けるリスクはゼロ、ただ上昇益を放棄するだけ。

これができるのがアメリカ株のメリットですね。

 

日本でも「かぶオプ」として東証上場銘柄のオプションがありますが、まだまだ流動性が低いです。

今この投資をするなら、アメリカ市場が最もやりやすいです。

 

ちなみに、私はNGG株の企業分析を載せていませんで、企業分析はたぱぞうさんのブログを見てくださいませ^^

 

なお、私のメインブログではNGG株の配当利回りを3.8%から7.6%に引き上げる方法を詳しく書いていますので是非読んでみてくださいね。